ハローアゲイン - 最終少女ひかさについての雑記2

最終少女ひかさに出会ってやっと1年くらいが経った。

彼らを初めて見たとき、彼らのことなんにも知らなくて、YouTubeの動画さえ見たことなかったし、名前すらライブの直前になって初めて目にして、なんか変な名前だなあ、どんな人かなあ、なんてことをめちゃくちゃぼんやりと思ったのを覚えている。そうして初めてライブを見たあの日の感覚は今でもありありと思い出せる。一目見た瞬間に「ああ!なにこの気持ち!」となり吸い込まれたステージの中から飛び出す音に、言葉に、一瞬で心を奪われた。なんでこんなに胸が震えるんだろう。初めて見て、初めて聴いて、初めて会って、なんにも、なんにも知らないのに、なんでだろう。そう思いながら豊平川という曲を聴いて久しぶりの涙を流したあの日。

一年経った今もそういう感じは変わらなくて、今でも彼らのことなんてほとんどなんにも知らないし、私のことだってきっとなんにも知らない。でも何かがひっかかる。彼らのステージのあの美しさでもいいし、命がけの必死さとか、ちょっとびっくりするような言葉遣いの面白さとか、強さとか、弱さとか、怒りとか、誰かに対する愛しさや、守りたいものとか、たぶんきっとあなたにもあるでしょ。そういう何かがきっと胸を打つ。全然違う場所に住んで全然違うことをして全然違うことを思って生きていた彼らの歌の中の彼らが、いつか自分が思ったようなことやいつかの自分の姿と一瞬重なるかもしれない。見たこともない豊平川の風や空気を想像しながら泣いたあの日のわたしみたいな人がまた増えたらいいな。そんなことを考える。

全国津々浦々、本当にいろんなバンドがいるけれど、彼らのことは絶対にもっと色んな人に知ってほしい。一年の間で東京や関西でのライブのお客さんが確実にぐんぐん増えているのを見ていつも感動しているけれど、きっと私が住んでいる岡山ではそんな景色が見れるのはまだまだ先な気がして、それってすごく悔しい。一年前の岡山でのライブ以来まだ一度もひかさは再び岡山に来ていない。来れていない。それがもう本当に悔し畔、もし次ひかさが岡山に来たときにどうやったら見逃さないでもらえるんだろうと。ここ半年くらいはそのことで頭がいっぱいなんだ。私がイヌガヨをけっこう長いあいだ見逃していたみたいに(この話はまた今度)、ひかさのことも見逃してる人がいたら本当にもったいない。あんなにもかっこいい人たちを、1秒でも早く知ってほしい。なめてかかってほしくはないけど、構えることなく安心して見てほしい。彼らはめちゃくちゃ強くてかっこよくて優しくて、そんでもってきっと弱さや挫折も死ぬほどたくさんある。絶対ある。初めて見たときにそういうの全部感じた。なんにも知らないけど本当に全部感じたと思った。だから大丈夫。絶対に俺たちは音楽で伝えてやるって死ぬほど思ってて、目の前にいる人間に全力で伝えにくるから。全力の攻撃も全力の愛情も全力の優しさも全力の弱音も、きっと全て美しく輝く。なんかそれってみんな同じじゃん?と思うの。うまく言えないけど。どんな音楽が好きとか、どんな人間が好きとか、どんな風に生きてきたとか、全っっっっっっっっ然関係ないと思ってる。全人類のあなたに最終少女ひかさを目撃してほしい。絶対に輝いてるし輝くから。どんな存在も感情もピカピカに照らす存在、が最終少女ひかさだ。

今日も朝が来た。昨日の景色を思い出す。うれしい知らせが舞い込んできて、きっと来るその日がもっと楽しみになる。勝っても負けても笑いたい。あなたにまた会いに行きたいなって思う。
 
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